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Project Story プロジェクトストーリー
Project
環境ソリューション
キャリアステップ
事業分野・職種
Phase 01

入社2年目、横山貴之は、不思議な縁を感じていた。それは中学の時に「最終処分場の枯渇問題」について作文を書いたのだが、実際に自分がその施設の設計者として従事することになったからだ。プロジェクトは名古屋市の鳴海工場建設。老朽化が進んだ旧ゴミ焼却炉に代わって、環境保全とエネルギー効率に優れた「ガス化溶融炉」の技術を使って新たなゴミ処理場を建設するというものだ。ガス溶融炉とは、ゴミを「焼く」のではなく、「溶かす」ことで環境負荷低減させる最新のゴミ処理技術である。処理の過程で生成された溶融スラグは、道路の路盤材やコンクリートの骨材など再利用される。NSENGIは「シャフト炉式ガス化溶融炉」という、ガス化溶融炉の中でも最高の性能を誇る技術で全国のゴミ処理場を建設してきた実績を持つ。鳴海工場もその高い技術力が評価されて受注。このプロジェクトで横山が担当したのは、「溶融物処理設備」という生成された溶融スラグを再資源化する過程の設備だった。

Phase 02

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プロジェクト初参加の横山は、胸を躍らせるとともに責任の重さをひしひしと感じていた。溶融物処理設備は20点ほどの機器からなり、金額でも数億円に上る。他所から排出される焼却炉灰も溶融し再資源化するためスラグの発生量も多く、クリアしなければならない環境基準も極めて高い。この難題に対して横山は、実績データを検証しながら時間あたりに生成されるスラグ量から各機器に求められる仕様を割り出し、各機器のバランスを考えて施設内に配置。そのうえで各機器の詳細設計に入った。わからないことがあると、先輩たちに教えてもらいながら設計を進めた。しかし、思わぬ落とし穴があった。図面の最終チェックで、上司から思わぬ指摘が入った。ある機器の部品の動きを示す軌跡が他の部品と干渉していたのだ。横山が修正を加えた際に、修正前の線が残っていたことが原因だった。大事には至らなかったが、横山はこの時に、経験に裏打ちされたベテランの「設計勘」のすごさを目の当たりにした。と、同時に目指すべき目標も明確になったという。

Phase 03

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設計後、横山は調達部門と協力しながら適切な機器や部品を選び、機器の製作では、数多くの機器を同時に製作していった。この行為を横山は「一人で何十人もの人と同時にキャッチボールをしている」感覚だと表現する。海外メーカーの製作現場にも何度も足を運び、英語でコミュニケーションを図りながら品質の高い機器を製作していった。機器製作が終了すると建設である。この工程では、自らが設計した設備を多くの人間が仕上げていく工程を目の当たりにした横山は、プロジェクトの醍醐味を知った。そして機器に電力という命が吹き込まれる試運転を迎えたが、ここで最後の産みの苦しさも味わった。図面には表れない点を微調整しなければならなかったのだ。こうして、全ての工程をクリアして鳴海工場は本格稼働を迎えた。設計から建設まで、すべてをやり遂げた横山。そこで彼が感じたのは、白紙の状態から高度なゴミ処理を実現できる施設を立ち上げた達成感と、これからも持続可能な社会を実現するための最先端のソリューションを提供できる必須の存在であり続けたいという強い思いだった。